4/8 Saori&Alice Joint Concert!
4/8は、私が企画させていただいたコンサート。
ヴァイオリン星野沙織さん、ピアノ釣川有紗さんの初顔合わせジョイントコンサートでした。
お二人は、もう知る人ぞ知るという人気者で、、、
よくジョイントさせてくれた!という皆さんの声が聞こえるようです。
以前もブログに書きましたが、ヴァイオリンの星野さんは2008年の国立音大芸術祭でチャイコフスキーのコンチェルトを偶然聴かせてもらってまして(息子が当時在学中でした)、、、オケは客席後方で聴く習慣のある私は残念ながらお顔は拝見できなかったのですが、小柄な彼女が全身全霊、で演奏するコンチェルトに感銘を受けたものでした。
当時私は会社を退職したばかりで、まさに、いつでも生演奏を聴けるお店をもちたいと思っていた矢先、そんな星野さんを聴いていつかこのような音楽家さんたちに演奏してもらえるお店を、、、と決意も新たにして、そして星野さんの名前だけはインプット。。。
だから、ほぼ10年後、私が星野さんにコンチェルトをカデンツァで演奏してもらうのは自分の中で必然だったんです。(星野さんはたまらんかったかもしれませんが・・・)
そして、ピアニストといえば、カデンツァでお世話になっている、Vn&Pfデュオ《ぴろあり》の釣川さん。
彼女がぴろありのコンサート中に、たまにメンコンやチャイコンの伴奏をいきなり弾き始めて、Vnの西浦さんを困らせている(笑)のを何回か拝見していたので、これはデキるな。。。と思いつき、また、彼女の音楽に対する真摯な考え方や演奏技術にはいつも感心していたので、今回のジョイント企画にはピッタリ、、、しかも初共演!ということで、白羽の矢をたてたのでした。
前置きが長くなりましたが、、、
当日は、そんな二人の共演に期待したお客様が2時間前から長蛇の列を作ってくれました。
本日のプログラム。
もうガッツリです。
すべて私のリクエスト、、、応えてくれたお二人には本当に感謝しかありません。
ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第4番は、もう30年以上前に文化会館でクレーメルとアルゲリッチが演奏したのを聴いてからの一番好きなヴァイオリンソナタです。
モーツァルトの12番は、釣川さんが何かリクエストありますか?と訊いてくれたのをいい事に、以前から釣川さんのモーツァルトを聴いてみたいと思っていたので、彼女らしいと思えた12番をダメモトで言ったら、私も好き、という事でOKになっちゃいました。(言ってみるものです)
そして、メンデルスゾーン、、、これは三大ヴァイオリンコンチェルトの中でも、最も有名な名曲。お客様もぜひ聴いてみたいだろう、、、私も聴いてみたい、と。
幕明けの4番のソナタから、もう緊張感が漲っていて、それはお客様にも伝播し、素晴らしい音楽空間になっていました。
ヴァイオリンとピアノが絡み合い、時に協調、時に触発し合うというスリリングな楽曲です。
スプリングやクロイツェルに隠れてしまいふだん演奏される機会の少ない4番ですが、二人の演奏を聴いて好きになってくれたお客様もけっこういらしたのではないでしょうか。。。
そして、釣川さんのモーツァルトは音色といい、リズムといい、モーツァルトを全身で感じられるような演奏。こちらも8番や11番ほどポピュラーではないにせよ、長調でこんな曲が書けちゃうのは天才モーツァルトだけ、、、名曲中の名曲ソナタです。演奏後は拍手がしばらく鳴り止まなかったですね。(譜面を見なかったらどんだけすごくなっちゃうの?)
そして、第二部はメンデルスゾーンのコンチェルト全楽章。
序奏のあとに星野さんのヴァイオリンが入る冒頭からすっかり客席は惹き込まれ、、、
第一楽章展開後のカデンツァはまさに入魂のヴァイオリンソロ、そして劇的なヴァイオリンのアルペッジョからピアノの主題が現れる時にはもう私の目はウルウル状態。(花粉じゃなくて)
間断なく続けられる二楽章、ここはもう釣川さんのピアノの上で、優美な星野さんのヴァイオリンを聴くところです。艶やかなヴァイオリンの聴かせどころ。
そして、再び緊張感を孕んで第三楽章へ・・・
軽やかで技巧的なヴァイオリンとオーケストレーションたっぷりのピアノでガンガン終わりに向けて盛り上げられて、ここからの星野さんの集中力と気迫が凄く、私は芸術祭で聴いた星野さんを思い出しました。
このコーダを聴いちゃうと、レコードやCDでの巨匠たちのコーダが生ぬるく感じてしまうようになってしまって、、、困ったものです。笑
自分の企画で、好きな曲ばかり演奏してもらったので、なんとまぁ筆が進むことよ。笑
写真が無かったですね。
演奏中の写真は撮っている気持ち的な余裕が無かったので、、、
MC中のものを・・・
MCの合わせはしていなかったと思いますが(笑)。
そこもさすがのお二人でした。
1枚だけあった演奏中の写真。
アンコールは、ポンセの「エストレリータ」。
クールダウンにぴったりな美しい小品が奏でられました。
アンコール後には、この日お誕生日のお客様へのサプライズもあり、
聴き応えたっぷりの感動のコンサートは終了しました。
あまりの素晴らしさに再共演の要望もたくさんですが、そこはお二人のご機嫌を伺いながら進めたいと思います。
企画に応えてくれたお二人、そしてご来店いただいたたくさんのお客様、ありがとうございました!
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